―レッスンにおいて目指していること

よく「歌うように弾きなさい」という言葉を聞きますが、ピアノは言葉を使えません。

ピアノで歌うことはどういうことなのか、生徒の皆様がピアノを通して自由に歌えること。

これが私の目指す所です。

 

歌のレッスンには必ずヴォイストレーナーがいますが、ピアノにおいてのヴォイストレーナーの様な存在になれたらとレッスンをしております。

どうすれば技術的な問題が解決するのか？心を込めれば音色は変わるのか？それはとにかく長時間練習する中で見つかるはず、という根性論では乗り越えられない壁であると痛感しています。何より大切なのは「本当に今楽器の最良の音が出ているのか？」という問いを続けることと思います。

以前マスタークラスでの一言「難しいパッセージに悩む前に単音が弾けますか？」厳しい一言ではありますが、この言葉に開眼されられたと言っても過言ではありません。

合理的であり、自然であり、その時接する楽器の可能性を引き出していくこと、その中で技術の克服、歌いたいという自発的な音楽への欲求。全ては１音から始まるということを大切に、レッスンをしております。

 

「別にプロになるつもりはないし…」という声も聞きますが、プロでなくてもせっかくピアノに触れるのですから、基本を丁寧に積み重ねることで、特技としてピアノを生涯のパートナーにして欲しい、そのサポートをしていきたいと思っています。